代車特約で有利な乗り換え?
車を買う時は自動車保険の契約内容を見直すもので、新車など資産価値の大きい車ほど車両保険に加入する傾向が強いです。
一般車両保険に入っているれば自損事故や加害事故でも保険金をもらえるメリットがあります。
最低でもエコノミーの車対車+Aくらいは加入しておきましょう。
ここまでは誰でも知っている話ですが、車両保険に入る際は代車特約(レンタカー費用特約)に加入しておくと代替が有利になるケースがあります。
注意事項
こちらのページで記載している内容は自動車保険の不正請求を推奨するものではありません。
裏技の紹介ではなく、あくまでも現在の車業界の現状や保険の仕組みを元業界人が暴露した内容です。
最近の損保会社は不正請求に対する取り締まりが強化されています。
代車特約の話も交渉材料のひとつとして考え、悪用を前提にした活用は絶対に行わないでください。
代車特約に入っていると業者が儲かる仕組み
普段利用しているディーラーや修理工場、板金工場は無料代車の用意があるので、代車特約なんて不要と思っている方が多いでしょう。
実はここの本来は代車を無料で用意してくれる点がミソです。
修理の依頼者が代車特約に加入している場合、修理日数もしくは30日を上限にした代車費用が補償されます。
レンタカー業者から新しい代車を用意してもらうこともできますが、修理業者が普段無料で利用している代車を有償で借りることもできます。
ディーラーや板金屋は代車用にレンタカー事業の届出をして、「わナンバー」の代車を用意していることが多いです。
もし代車特約を利用してレンタカーではなく修理業者の代車を利用した場合は、業者が儲かる仕組みです。
代車特約は1日あたり5千円~1万円が相場で、被保険車両と同等クラスの車種のレンタカー相場を基準に計算されます。
たとえば1日8千円のレンタカー費用が補償されて30日車を預ける事態になった場合、保険会社から修理業者に代車費用で支払われる金額は8千円×30日の24万円です。
修理業者は別途保険の契約条件に応じて修理代も請求することになります。
本来無料で貸し出す代車を、自動車保険の代車特約に加入していたことを理由に24万円入ってくるのは大きく、業者から見れば24万円全てが利益同然です。
一部では、現金でキャッシュバックする悪質業者もいますが当然違法行為です。
直接的なキャッシュバックがなくても、業者側からしてみれば代車特約で儲けさせてもらったお客が車を処分して買い換えるとなると、買取価格や新しい車を買う時の値引きで交渉余地が大きくなります。
キャッシュバックや追加カスタムは業者側リスクが高い
保険が絡む修理の場合、過剰な修理額を請求して、一部をお客にキャッシュバックや保険修理とは関係ないパーツの取り付けサービスを行う業者がいますが、当然違法行為でバレると業者側が保険会社から損害賠償請求されて、その先の保険修理ができなくなるリスクが発生します。
まず、保険金を還元させるような交渉そのものを行わないように注意しましょう。修理業者も不正請求や還元を全面に出したお客は嫌がりますし、受け入れ拒否されることもあります。
しかし、車の買い替えになると状況が変わってくることが多いです。
全損扱いになると保険会社が車を引き上げる場合もありますが、代車特約の費用は修理見積を依頼した業者の利益になります。
修理や部品交換費用は相場が決まっていますが、買取査定や販売値引きは相場を超える水準でも不自然にはなりません。
代車特約があると買い替えが有利になると言われるのは、修理に比べて顧客還元の融通がききやすいことが理由です。
ポイントとしては、レンタカーではなく修理見積を依頼する業者が用意している代車を利用することと、ディーラーやチェーン店などの大手ではなく個人経営の修理業者や販売店を利用すると買い替え時の交渉余地が大きくなります。
代車特約の費用
保険会社や等級、車種の大きさによって保険料は変わりますが、おおよそ年間5千円~1万5千円が相場です。
決して安い特約ではないですが、いざという時に代車特約があると色々と有利なことが多くなりますし、緊急修理が必要だけど業者の無料代車を利用できない場合でもレンタカーを利用できるメリットがあります。
代車特約に入るかは等級や価値観、利用する保険会社によっても変わってきます。
ただ、無料代車がある修理業者を知っているという理由だけではなく、状況によってはそのほかにも有利な要素があることを踏まえて検討してください。