査定UPポイントを把握

車買取業者への売却は、必ず専門スタッフが車査定を行います。
車査定はどのような所をチェックしているか、ご存知ですか?
実は車査定の項目は業者やスタッフによって違います。
悪徳業者の場合は、車種と年式、走行距離のみで市場価格から確実に儲かる買取価格を算出し、車査定では修復歴の有無など最低限の部分しか確認していない事もあります。

私が買取業者で働いていた頃は、新車ディーラーの営業マンから横流しで買取相談を受ける事がよくありました。
その際は、私は現車を見ずに価格、年式、グレード、走行距離、車検残、おおよその車の状態のみを口頭で聞いて査定価格を提示していました。
このような簡略した車査定は、実はあなたの愛車のポジティブポイントをしっかり評価していない可能性があります。
車を高く売るには、査定アップポイントを知って、業者が査定する際にはしっかりチェックしているか見たり、自分からアピールする事が必要です。

車査定アップのポイント

査定アップに繋がるカスタムや状態

中古車は消耗品やカスタム、手入れの状態が良ければ、その分価値も高くなります。
優良業者はこうした査定アップポイントを探して加点していく事で他社よりも高い買取価格を実現しています。
車を売る時にアピールできる査定アップポイントはどのような事があるのか見ていきましょう。

タイヤの残り溝

中古車の価値はタイヤの残り溝が大きいほど評価されます。
タイヤの溝は新品時で8~9mmです。2mm(正式には1.6mm)以下は保安基準不適合となり交換が必要になります。

車査定の際は、5mmが加減点なし。6mm以上は査定アップ、4mm以下は減点対象になります。
タイヤ4本それぞれのタイヤの残り溝を査定員がしっかりチェックしているか確認しましょう。
なお、タイヤの銘柄やグレードによる査定時への影響は軽微です。

カーナビ

中古車査定チェックシート(マニュアル)では、製造年から3年以内の新しいカーナビは査定アップになります。
それ以降の古いカーナビはほとんど評価されません。
カーナビを取り外してオーディオレス状態になっていると、1万円程の減点対象になります。
優良買取業者であれば、人気のハイエンドモデルや、フルセグ、フリップダウンモニター、リアカメラなどの人気装備が揃っていると、3年以上古いモデルでも評価してくれる場合があります。

整備履歴

ディーラーなどで法定12ヶ月点検や6ヶ月点検を受けた履歴があると信頼性の高い中古車だと評価されます。
中古車を買う時も、整備履歴がみっちりある車と、点検記録簿が無い車や格安車検業者を利用している車であれば、どっちの方が選びやすいか一目瞭然です。
査定時には、車検証情報だけではなく、点検記録簿(整備手帳)もチェックしている業者は、しっかり車査定を行っている業者です。

ポリマー施工歴

ポリマー施工を行うと、経年劣化による色あせや塗装のダメージが少なくなります。
新車時ポリマー施工や、その後も定期的にポリマーをかけている車は外装状態が高く評価されます。
必要に応じて、ポリマーをした時の施工証明書を提示するとよいでしょう。

カスタム

カスタムが評価される条件は次のいずれかです。

・純正部品を取ってある
・メーカー関連の公式カスタム(G's、オーテック、ニスモ、マツダスピードなど)
・フルカスタムのコンプリートカー

中途半端なカスタムは純正部品がなければ評価されません。
個性が強すぎるカスタムは減点対象になる場合があります。
フルカスタムのコンプリートカーは専門店などの個人店でも買取に強い業者があるかもしれません。

内装の状態

内装は禁煙車、ペット同乗歴なし、目立つ汚れが無いなどの条件が揃ってはじめてフラットな評価です。
匂いや汚れに問題があると減点対象になります。
ただし、大切に使用されて目に見えて状態が良ければ査定アップになる場合もあります。

消耗品や主要部品の交換履歴

バッテリーやブレーキパットなどの消耗品や、ブーツやタイミングベルトなど主要部品の交換履歴は査定アップポイントになります。
再販する時に交換して間もない部品が多ければ高く評価されます。
交換日時や走行距離の履歴が残っていればアピール材料になります。

業者によって評価ポイントが違う理由

車買取業者によって査定価格が違う

査定アップポイントは業者によって高く評価される事もあれば、ほとんどプラス査定を付けてもらえない事があります。
その理由は、業者によって再販方法が違うからです。

たとえば買取後にオークション出品をする買取専門店は、オークション出品時の評価点対象になる外装の傷や内装の状態、その他車種、年式、走行距離などの基本項目を重視します。
仕入れた車を自社で中古車として店頭販売している業者は、整備履歴やカスタム、消耗品の状態を高く評価してくれます。

しかし、査定時に細かい状態をチェックする業者はプラスポイントだけではなくマイナスポイントもシビアにチェックします。
同じ状態の車でも査定でチェックされるポイントが業者によって異なるので、複数の業者に査定依頼をして比較検討する事が大切です。
車を売る時は、査定アップポイントをしっかりアピールをして、マイナスポイントには触れずに業者の反応を見るようにしましょう。