【コロナ速報】業者用オークション相場暴落

中古車のオークション相場が暴落しているチャート

前回のコラムに引き続き、新型コロナウイルスが中古車業界へ与える影響を紹介します。
リーマンショックや東日本大震災など、過去の大きな経済ショックが与えた影響を元に、将来の動向を分析したこちらの記事も併せてご覧になってみてください。

前回のコラムは2020年の東京オリンピック延期が決定する直前の内容です。
その後は、全国7都府県で緊急事態宣言が発令され、前回のコラムで予測していたよりも深刻な状況へ発展しました。
また、感染リスクを懸念して業者用オークション会場へ足を運ぶ人が激減し、オークション相場が暴落しているようです。
業界人からの暴露情報を入手したため、今回のコラムもコロナショックの続報をお届けします。

閑散しているオークション会場

コロナの影響で閑散としているオークション会場

中古車相場は需要と供給の関係で変動し、業者用オークションはエンドユーザーや輸出需要など落札された中古車を再販する際の需要で落札価格が決まるものでした。
しかし、新型コロナウイルスの蔓延によって、人が密集するオークション会場へ足を運ぶ人が激減し、流通価格以上にオークション相場が暴落しています。

今回の暴露情報を提供してくれた業界人からも、「業者用オークション会場に出入りする人達の民度は高くない。多少の体調不良があっても自粛せずに仕事をする人が多そうなので怖い」とおっしゃっていました。
会場へ足を運んで出品車両を確認した上で高値を付けていた買い手の激減によって、業者用オークション相場は実需以上に影響を受けているようです。

オークション相場の対応

2020年4月7日に政府が7都府県を対象に緊急事態宣言を出した後も、対象地域内のオークション会場は平常通り運営しています。 (4月12日現在)

オークション会場によっては、緊急事態宣言に対する方針等の情報をHPに公開することなく、何事も無いような対応をしている所も見られました。
一部のオークション会場は、会場へ足を運ぶ会員が激減している影響から、本来は有料サービスのオンライン入札と現車確認代行サービスを無償提供する緊急対応をしています。

政府が特定の業種に対して営業自粛を要請している中、車業界は物流や公共交通機関を使わずに移動するための必要業種と判断され、国や自治体から寛大な対応をされている印象を受けます。

直販に強い業者が高い?

中古車の相場が下落するイメージ

新型コロナウイルスの影響でエンドユーザーからの需要および輸出需要が低下していますが、新車に比べて中古車は高い需要を確保しています。
店頭販売価格は業者用オークションの落札価格に比べて影響が少ないため、直販に強い買取業者の方が高価買取を期待できるかもしれません。
しかし、著者に暴露情報を提供してくれた業界人は次のように言っていました。

「(中古車の買取&販売で高いシェアを獲得している大手の)B社は在庫を整理するために、値引きしての店頭販売や不良在庫のオークション出品で赤字価格の叩き売りをしまくっているらしい」

あくまでも噂話として捉えてもらいたい暴露情報ですが、業者用オークション相場の暴落や先行きの不透明な状況から、 赤字で在庫整理を進めている販売店が増えています。
直販に強い業者であっても、オークション転売をメインにした買取専門店より高く買取してくれるとは限らないので注意しましょう。
かつてないほど現場への影響が出ていて、中古車の流通価格相場は荒れた状況になっています。

買取価格の適正相場が不透明になっている状況のため、新型コロナウイルスが終息するまでは各業者で対応の差が大きくなる見込みです。
車業界も厳しい状況に陥っているからこそ、今まで以上に幅広い業者から査定を取って比較する重要性が高まっています。
「1週間後に同じ価格で買取できるか分からないから早く決めてほしい」と言われた場合は、営業トークではなくリアルな本音かもしれません。
一括査定を活用する際は、なるべく短期間で依頼する全業者の査定を取れるように日程調整を行いましょう。

新型コロナウイルスによる自粛ムードが長期化するようなら、今後さらに中古車相場が下落する可能性があります。
車を売る予定がある方はコロナ動向を見ながら売却時期の前倒しを検討してみてください。

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