他社の査定金額の伝え方
車買取業者と価格交渉する時は、他社から提示されている査定金額を上手く伝える方法も効果的です。
しかし、他社からの査定額をむやみに口にしすぎると「このお客に頑張った査定額を提示しても、それを他社との交渉材料にされてしまう」と業者に悪い印象を持たれて警戒されます。
車を高く売るには、他社からの査定額を状況に応じて上手に伝える事が求められます。
車買取業者が提示する査定額には次の2種類があります。
査定依頼をした時にまず提示する様子見の査定額
価格交渉を行って条件アップした査定額
中古車相場は常に変動していて、原則時間が経過すると中古車相場も下落していきます。
いつ売るか明確ではなく、とりあえず査定額を知りたいというお客には、1~3ヶ月分の相場落ちがあっても利益を確保できる低めの査定額を提示します。
実際に車の売却が具体的になった状況で車買取業者に価格交渉をすると、リアルタイムの中古車相場から買取できるギリギリの限界価格にチャレンジしてくれます。
他社の査定額を伝えるかは、他社の査定額との差額や今回依頼している査定の内容(要望)次第で変わります。
他社から査定された金額が様子見の価格の場合や、査定依頼をしている業者に求めている査定額が今すぐ売る事を前提にしていない場合は、現時点でどのような査定が出ているか伝えて問題ありません。
車の売却に向けて各業者と価格交渉が大詰めを迎えている状況では、安易にペラペラと他社の査定額を口にすると交渉が不利になる場合があります。
即決意思があれば、他社査定額を提示してOK
他社の査定額よりも高い査定が出た際に、即決できる意思が定まっているのであれば、他社の査定額を強気に提示しましょう。
「他社から97万円の条件が出ていますが、100万円以上だったら決めます」
などと伝える商談方法は効果的です。
ただし、他社の査定額が複数社から比較するなどして、高い買取価格だという確信が必要です。
他社の査定額が買取相場より安いか同等水準であれば、こうした交渉方法をする事で結果的に安く売ってしまう場合もあります。
特にディーラー下取りの価格は買取専門店より10~20%安い傾向があります。
即決前提の交渉をするのであれば、複数の業者から査定を取って具体的な価格交渉を他社で行っている事が必要です。
他社の査定額に嘘は御法度
他社の査定額を伝える時に嘘の査定額を伝える事は御法度です。
車買取業者は、お客が査定額の比較で車を売る業者を選ぶ事を理解しています。
限界価格まで勉強しても提示できないような他社の査定額を伝えた場合、業者はこの価格はできないと言ってすぐに退くでしょう。
他社の査定金額を伝えて、業者が退いてしまうと、他社の査定金額が嘘だった場合売却先がなくなってしまいます。
車買取業者は適性相場を理解していますし、お客の嘘をすぐに見破れるだけの経験を持っています。
嘘をつくお客は信用できないと判断され、利益が少なかったり、赤字の可能性があるような限界価格には対応してもらえなくなります。
他社査定額を伝えない商談方法
車を売る時の買取業者との価格交渉は戦いです。
ちょっとした事で業者側のペースに引き込まれて安く車を売ってしまう方も多数います。
売却希望価格や条件交渉の大詰めで他社の査定金額を伝えるなど、売り手から具体的な数字を口にする事もリスクがあります。
他社の査定額を上手く活用するのか、一切伝えないスタイルで条件提示を求めるのかは、状況や売り手の交渉力によって最善の選択が変わっていきます。
必要に応じて、他社の査定額は一切出さずに「○○日の○○時までに売る業者を決めるから、その日の条件でできる精一杯の金額を提示してほしい」
などと、最高値の業者に売る意思と、具体的な期限をつけて、複数の業者に声をかける方法もお奨めです。
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